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一級建築士の年収|建設業の賃金【2018年版】

【建設業の賃金②】
建設業における賃金の水準を把握する「建設業の賃金」シリーズ、前回のコラムでは、建設業に係る職業の賃金水準について年収をベースに、他産業における職業別年収との比較を通して紹介しました。今回は「一級建築士」の賃金水準に焦点を当て、年齢別や地域別の賃金水準について年収ベースで紹介していきたいと思います。

一級建築士の年収|建設業の年収2018年版

一級建築士の年収は全国で642.6万円の水準、男女差は約92.6万円!


まず、全国における一級建築士の年収を性別にみてみると、男性の場合で653.5万円、一方で女性の場合では560.9万円の水準、男女の合計では約642.6万円となっています。その為、一級建築士の年収における男女差は約92.6万円と大きな違いがあることが分かります。(下図参照)


一級建築士の年収(万円)|全国


また、男女の合計における年収水準が男性の場合に近い理由として、一級建築士の全体数のうち男性の占める割合が大きいことが考えられます。

年齢別では、45歳-49歳が807.4万円で最も高い水準に!


次に、全国における一級建築士(男性)の年収を年齢別にみてみると、20歳-24歳の391.7万円から30歳-34歳の643.3万円まで大きく増えていることが分かります。また、年齢別でみた一級建築士の年収は45歳-49歳の807.4万円をピークとして、55歳-59歳までは若干減少した水準となりますが、60歳以上では高齢になるにつれ大きく減少しています。(下図参照)


一級建築士の年収(万円)|年齢別(全国・男)


都道府県別でみた年収、最も高い水準は静岡、次いで埼玉、長野が高水準に!


さらに、全国における一級建築士(男性)の年収を都道府県別でみてみると、最も高い水準は静岡の950.7万円で、次いで埼玉の807.9万円、長野の804.8万円が続き、これらの地域における水準は全国の水準より150万円以上高い水準となっています。一方、年収の最も低い水準は山梨の311.2万円で、次いで宮崎の334.9万円、石川の343.3万円になります。なお、東京都における年収は722.1万円と全体で5番目に高い水準となっています。(下図参照)


一級建築士の年収(万円)|都道府県別(男)


一級建築士の年収、東京都では上昇傾向に、全国では横ばい傾向!


①東京都における年収水準の傾向は!?
2017年までの東京都における一級建築士(男性)の年収水準を見てみると、2011年の545.1万円から2013年の933.0万円まで急激に増えています。その後2015年の646.8万円まで減少しましたが、2017年の722.1万円まで2年連続で増加傾向で推移しています。(下図参照)


一級建築士の年収(万円)|東京都(男)


②全国における年収水準の傾向は!?
同様に、全国における一級建築士(男性)の年収水準を見てみると、2011年の522.6万円から2013年の692.1万円まで約170万円程度増加しましたが、翌2014年には約650万円の水準まで減少しています。その後は2017年の653.5万円まで概ね横ばいの推移となっていることが分かります。(下図参照)


一級建築士の年収(万円)|全国(男)


以上のように、今回は「建設業の賃金」シリーズとして、一級建築士の賃金水準について年収をベースに年齢別や都道府県別の観点から紹介しました。

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【職業の解説】
一級建築士|一級建築士の資格を有し、住宅その他の建築物の建設、改修、維持に関する計画、設計、技術指導、施工管理、検 査などの技術的な業務に従事する者をいう。
出典|賃金構造基本統計調査の現行の職種解説(厚労省)

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