管理者・事務員・技術者の年収（女性編）｜建設業の賃金【2019年版】
【年収で把握する管理者・事務員・技術者の賃金｜2019年版】
建設業における賃金の水準を把握する「建設業の賃金」シリーズ、今回は「管理者・事務員・技術者（女性）」の賃金水準に焦点を当て、年齢別や企業規模別の賃金水準について年収ベースで紹介していきます。
管理者・事務員・技術者の年収（女性）は全国で392.4万円の水準！
まず、全国における管理者・事務員・技術者の年収を性別にみてみると、男性の場合で645.3万円、一方で女性の場合では392.4万円の水準、男女の合計では約595.2万円となっています。その為、男女の年収には約252.8万円と大きな開きがあることが分かります。（下図参照）
また、男女の合計における年収水準が男性の場合に近い理由として、管理者・事務員・技術者の全体数のうち男性の占める割合が大きいことが考えられます。
年齢別では55歳-59歳が427.1万円で最も高い水準に！
全国における管理者・事務員・技術者の年収（女性）を年齢別にみてみると、19歳以下の222.2万円から25歳-29歳の393.0万円まで大きく増えていることが分かります。（下図参照）
その後は40歳-45歳の400.5万円まで概ね横ばいから若干の増加傾向で推移し、55歳-59歳の時点で427.1万円とピークを迎えています。そして、60歳-64歳で341.9万円の水準まで大きく減少しますが、その後は穏やかな減少傾向で推移していることが読み取れます。
企業規模別では1000人以上の企業が496.9万円と最も高い水準に！
全国における管理者・事務員・技術者の年収（女性）を企業規模別にみてみると、1000人以上の企業の場合で496.9万円と最も高い水準に、続いて100人-999人の企業の場合で401.8万円、そして10人-99人の企業では329.3万円となりました。（下図参照）
企業規模・年齢別でみた管理者・事務員・技術者の年収（女性）！
①1000人以上の企業における年齢別年収水準のピークは約604万円！
1000人以上の企業規模で管理者・事務員・技術者の年収（女性）を年齢別にみてみると、19歳以下の255.3万円から25歳-29歳の508.3万円までは大きく増加していることが分かります。（下図参照）
そして、50歳-54歳の537.1万円まで500万円±50万円程度の範囲で推移して、55歳-59歳で603.9万円とピークを迎えています。さらに、60歳以上では非常に大きく減少する傾向となっており、60歳-64歳では354.0万円、65歳-69歳では171.5万円の水準まで落ち込んでいます。
②100人-999人の企業における年齢別年収水準のピークは約470万円！
100人-999人の企業規模で管理者・事務員・技術者の年収（女性）を年齢別にみてみると、19歳以下の246.2万円から25歳-29歳の386.3万円まで5歳おきに約50万円から80万円増えていることが読み取れます。（下図参照）
そして、管理者・事務員・技術者の年収（女性）は40歳-44歳の403.5万円まで概ね横ばいの穏やかな増加傾向で推移した後、45歳-49歳の465.7万円まで大きく増加します。その後50歳-54歳で469.8万円とピークを迎えると、60歳-64歳の401.7万円まで徐々に減少するも、65歳-69歳では233.2万円と一気に減少することが分かります。
③10人-99人の企業における年齢別年収水準のピークは約365万円！
10人-99人の企業規模で管理者・事務員・技術者の年収（女性）を年齢別にみてみると、19歳以下の204.6万円から25歳-29歳の292.8万円まで5歳おきに約30万円から60万円の増加となっていることが分かります。（下図参照）
一方、30歳以上では、55歳-59歳の364.7万円とピークを迎えるまでは概ね320万円から360万円の範囲で非常に穏やかに推移します。その後は60歳-64歳の時点で312.8万円の水準まで落ち込みますが、65歳以上で再び340万円を超える水準まで回復して推移していることが読み取れます。
全国の管理者・事務員・技術者の生涯年収（女性）は2億1165万円に！
企業規模別に管理者・事務員・技術者（女性）の生涯年収を試算した結果、1000人以上の企業規模の場合で2億5013最も高い水準に、続いて100-999人の企業の場合で2億929万円、そして10-99人の企業では1億8347万円となりました。なお、全体では2億1165万円となっています。（下図参照）
以上のように、今回は「建設業の賃金」シリーズとして、管理者・事務員・技術者（女性）の賃金水準について年収をベースに年齢別や企業規模別の観点から紹介しました。
注1）年収を算出する際に対象としたデータについてサンプル数が50人未満の場合についてはばらつきを考慮して対象から除外した。
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【データ・用語の説明】
①データは賃金構造基本統計調査（厚労省）における「管理・事務・技術労働者（建設業）」に基づく。
②用語の説明
管理・事務・技術労働者｜管理・事務・技術労働者とは、生産労働者以外の労働者をいう。
守衛、夜警は、生産労働者に含め、生産部門で労働するものであっても、事務員、技術員及び主として監督的業務に従事する職長、組長等は管理・事務・技術労働者に含めている。
生産労働者｜建設現場で直接建設作業に従事する労働者。
出典｜賃金構造基本統計調査で使用されている主な用語の説明（厚労省）
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