左官の年収|建設業の賃金【2020年版】
【年収で把握する左官の賃金|2020年版】
建設業における賃金の水準を把握する「建設業の賃金」シリーズ、今回は「左官」の賃金水準に焦点を当て、年齢別や地域別の賃金水準について年収ベースで紹介していきます。
左官の年収は全国で386.6万円の水準、男女差は約170万円!
まず、全国における左官の年収をみてみると、男性の場合で392.9万円となっています。一方で女性の場合では222.8万円の水準、男女の合計では386.6万円となっています。その為、左官の年収における男女差は170.2万円の大きな違いがあることが分かります。(下図参照)
年齢別では、55歳-59歳が517.1万円で最も高い水準に!
次に、全国における左官(男性)の年収を年齢別にみてみると、19歳以下の290.8万円から20歳-24歳の259.1万円まで減少した後、30歳-34歳の416.6万円まで大きく増えていることが分かります。また、年齢別でみた左官の年収は55歳-59歳の517.1万円まで概ね増加傾向で推移し、それ以降は60歳-64歳で425.5万円、65歳-69歳では332.6万円と減少傾向で推移していることが読み取れます。(下図参照)
都道府県別でみた年収、最も高い水準は大阪、次いで広島、山梨が高水準に!
全国における左官(男性)の年収を都道府県別でみてみると、最も高い水準は大阪の507.6万円、次いで広島の493.8万円、山梨の444.6万円が続き、これらの地域における水準は全国の水準より50万円以上高い水準にあります。一方、年収の最も低い水準は佐賀の184.0万円、次いで大分の239.9万円、青森の277.0万円となっています。(下図参照)
左官の年収、岩手では大きく減少、全国では概ね横ばいも減少に!
①岩手における年収水準の傾向は!?
2019年までの岩手における左官(男性)の年収水準を見てみると、2010年の314.0万円から2011年の381.3万円まで大きく増加しています。その後の2014年の270.1万円まで大きく減少しました。そして、2015年には348.3万円と大きく増加しましたが、2017年の290.2万円まで減少傾向で推移しています。さらに2018年には370.3万円へ増加したものの、2019年の時点では再び305.3万円の水準まで落ち込んでいることが分かります。(下図参照)
②全国における年収水準の傾向は!?
同様に、全国における左官(男性)の年収水準を見てみると、2011年の331.6万円から2013年の376.3万円まで増加し、その後、2014年に347.5万円の水準まで落ち込みました。そこから2015年に379.7万円の水準まで回復し、その後は2018年の394.6万円まで横ばい増加傾向で推移していましたが2019年の時点では392.9万円と僅かながら減少となったことが読み取れます。(下図参照)
以上のように、今回は「建設業の賃金」シリーズとして、左官の賃金水準について年収をベースに年齢別や都道府県別の観点から紹介しました。
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参考|主要データ一覧
左官の年収(男性)
都道府県 | 年収 |
---|---|
大阪府 | 507.6万円 |
広島県 | 493.8万円 |
山梨県 | 444.6万円 |
宮城県 | 431.9万円 |
秋田県 | 400.0万円 |
東京都 | 397.8万円 |
熊本県 | 373.1万円 |
長崎県 | 370.0万円 |
愛媛県 | 369.7万円 |
山形県 | 348.0万円 |
福島県 | 332.0万円 |
宮崎県 | 312.1万円 |
岩手県 | 305.3万円 |
新潟県 | 294.9万円 |
青森県 | 277.0万円 |
大分県 | 239.9万円 |
佐賀県 | 184.0万円 |
出典|賃金構造基本統計調査(厚労省)に基づいて作成(2019年)
※年収額は「きまって支給する現金給与額」と「年間賞与その他特別給与額」から算出
【職業の解説】
左官|建築左官、堂宮左官、数寄屋左官、造作左官などの職種を含み、家屋、橋梁などの築造、屋内における造作などをする仕事に従事する者をいう。
出典|賃金構造基本統計調査の現行の職種解説(厚労省)

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