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年収ランキング 2019年版|建設業は何位にランクイン?

【年収で把握する建設業の賃金|2019年版】
建設業における賃金の水準を把握する「建設業の賃金」シリーズ、今回は建設業に係る職業の賃金水準について、年収をベースに他産業における職業別年収との比較を通して紹介していきたいと思います。

年収ランキング2019年版|建設業は何位にランクイン?

1位-40位までのランキング、建設業からは一級建築士が721.6万円で9位にランクイン!


①ランキング3位までの職業が年収1000万円を超える水準に!
まず、全国の職業別年収でみてみると、最も高い水準となったのは航空機操縦士(パイロット)の2048.0万円でした。次いで、医師の1161.1万円、大学教授の1081.5万円と続き、今回のランキングで対象となっている129職種において、これら3職種が1000万円を超える水準となりました。(下図参照)


職業別年収(万円)|1位〜40位の職業	全国・男女計


②建設業からは5職種がランクイン、一級建築士の9位が最も高い水準に!
続いて、建設業に係る職業を見てみると、40位までのランキングまでに5職種がランクインしました。具体的には、一級建築士が721.6万円で9位と最も高い水準に、次いで技術士が561.5万円で19位、クレーン運転工が491.2万円で31位、電気工が480.8万円で33位、配管工が472.8万円で40位にランクインしております。

41位-80位までには測量技術者、鉄筋工、とび工など10職種がランクイン!


41位から80位までのランキングを見てみると、建設業からは10職種がランクインしております。これには、掘削・発破工が465.7万円で43位、次いで測量技術者が464.4万円で45位、金属・建築塗装工が456.5万円で49位、鉄筋工が447.3万円で51位、板金工が437.9万円で53位、鉄工が432.0万円で54位、溶接工が422.0万円で62位、とび工が420.7万円で63位、玉掛け作業員が410.1万円で74位、建設機械運転工が401.6万円で78位となっています。(下図参照)


職業別年収(万円)|41位〜80位の職業	全国・男女計


81位-129位までには左官や型枠大工など6職種がランクイン!


81位から129位までのランキングでは、建設業からは6つの職業がランクインしております。左官が393.5万円で82位、次いで、型枠大工が392.6万円で83位、大工が378.1万円で89位、土工が369.5万円で91位、はつり工が358.7万円で97位、建具製造工が347.7万円で100位となっています。(下図参照)


職業別年収(万円)|81位〜129位の職業	全国・男女計


建設業における年収はこの5年間でどう変わったのか?


ここで、前述した建設業に係る職業について、年収の水準が5年前の2013年から2018年にかけて、どのように変化したのか見てみると、21職種のうち20職種で年収が増加し、そのうち8職種で10%以上の増加となっていました。(下図参照)


職業別年収の変動率(%)|2013年-2018年までの変化 全国・男女計


具体的には、鉄筋工の年収が52.2%と最も大きく増加し、金額ベースでは2013年の293.8万円から2018年の447.3万円へ約153.5万円の増額となっている。そして、鉄工、建具製造工、金属・建築塗装工、配管工、とび工が続いて、それぞれ17.5%、14.5%、14.1%、13.3%、12.8%の増加となっています。

一方、掘削・発破工と型枠大工の年収は2013年の水準と比較して概ね横ばいながらも若干増加の水準になっています。そして、はつり工の年収は5年前の2013年から約15.7%と大きく減少しており、金額ベースでは2013年の425.5万円から2018年の358.7万円へと約66.7万円の減少となっています。

以上のように、今回は「建設業の賃金」シリーズとして、建設業に係る職業の賃金水準について年収をベースに、他産業における職業別年収との比較を通して紹介すると共に、これら年収の水準がこの5年間でどの様に変化したのかについて解説しました。

次回からのコラムでは、建設業における賃金について代表的な職種を取り上げ、更に年齢別や都道府県別で詳しく紹介していきます。

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【職業の解説】
一級建築士|一級建築士の資格を有し、住宅その他の建築物の建設、改修、維持に関する計画、設計、技術指導、施工管理、検 査などの技術的な業務に従事する者をいう。

技術士|機械技術士、電気技術士、資源工学技術士、建設技術士、経営工学技術士などの職種を含み、科学技術に関する高度の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価、又は、これらに関する指導の業務を行う者をいう。

掘削・発破工|削岩工、掘進員、手掘員などの職種を含み、坑内又は坑外において、削岩機を用いる仕事又はダイナマイト等火薬による発破作業によって、岩石を破砕し、掘進する仕事に従事する者をいう。

電気工|電工、電路工、ケーブル接続工、内線工、 外線工、高圧線工、配線工などの職種を含み、屋根の配線又は電気炉、電気照明設備その他の電気通 信機械器具の配線、保全の仕事に従事する者をいう。

クレーン運転工|クレーン運転士、移動式クレーン運転士、 デリック運転士、揚貨装置運転士などの職種を含み、クレーン、移動式クレーン、デリック、揚貨装置の運転及び保守の仕事に従事する者をいう。

測量技術者|測量士、測量士補、森林測量技術者、道路測量士、鉱山測量技術者、水路測量技術者などの職種を含み、土地・水路・森林・鉱山・港湾・航空写真等の測量に関する計画、機械の調節、作業の実施、指導など、及び、測量に関する成果・資料のとりまとめなどの技術的な仕事に従事する者をいう。

配管工|給排水衛生士、冷暖房工などの職種を含み、建物における給排水、冷暖房、給汽給湯、換気などの設 備工事に関する配管及び金属・非金属管の加工、装着な どの仕事に従事する者をいう。

金属・建築塗装工|船体塗装工、金属製がん具塗り工、自動車塗装工、金属製品吹付塗装工、鉄道車両塗装工、建築塗装工などの職種を含み、金属面の素地こしらえ(脱脂、さび溶し、化成皮膜処理 等)、パテ付け、とぎ等を行い、調合した塗料を噴霧塗装機 又ははけを用いて塗装し、みがき等による塗装面の仕上げに従事する者又は建築物の塗装の仕事に従事する者をいう。

溶接工|電気溶接工、ガス溶接工、スポット溶接 工、バット溶接工、酸素溶接工、アセチレンガス切断工などの職種を含み、アセチレンガス発生器、アーク溶接機等を用いて金属を溶接、溶断する仕事に従事する者をいう。

鉄工|製かん工、製かん鉄工、金属タンク製造工、ボイラー組立工、構造物鉄工、車両鉄工、鉄骨工などの職種を含み、金属板、鋼板、形鋼等の切断、曲げ、穴あけ、打出し、つば出し、リベット締め等の仕事に従事するとともに、現図、 け書きの補助、ひずみ取り、組み立て等の仕事及び鉄塔、 鉄柱、鉄橋、高層建築などの建設における鉄骨の建方相 番、びょう打ち当盤及びびょう焼、鉄びょうなどの仕事に従 事する者をいう。

とび工|杭打ち工、構造物解体工、家屋曳方工などの職種を含み、高所における下記の仕事及びそれに類似する作業に従事する者をいう。
1) 鉄筋コンクリート建築及び橋梁建設などにおける足場の組立て、解体及び杭打ちの仕事
2) 木造建築における足場、柱の組立て、棟上げの作業又は建造物の移動、解体の仕事
3) 架設エレベーター、杭打機、巻き上げ等建設用機械の組立て、据え付けの仕事(時にはウインチ等簡単な機械 の操作を行うこともある。)

板金工|薄板工、車体板金工、建築板金工などの職種を含み、主として手作業により、鋼板、特殊鋼板、非鉄金属板等 の薄金属板を切断、曲げ、打出し、びょう打ち、ろう付け、溶接等により、曲面のある一般容器、ダクト類、被覆物等の板金物に加工する仕事及び金属薄板による屋根ふきの仕事に従事するとともに、板金加工用工作機械の操作、調整、 板金製品のひずみ取り、板金加工用ゲージ及び金型の製作等も行う者をいう。

建設機械運転工|重機械運転工、機械運転工、特殊機械 運転工、捲堀工などの職種を含み、重機械(パワーショベル、ドラグショベル、ジャンボー、ブルドーザー等)、一般機械(フォークリフト、エレベーター、ウインチ等)の建設機械を運転して、掘削、積込み、運搬などをする仕事に従事する者をいう。

玉掛け作業員|玉掛工、スリング掛工などの職種を含み、荷の積みおろし、移動のため、クレーン、移動式クレーン、 デリック、揚貨装置のフックに各種荷物を引掛け、クレーン等の運転者に積みおろしの合図を送る仕事に従事する者 をいう。

鉄筋工|鉄筋切断工、鉄筋組立工、鉄筋成型工などの職種を含み、鉄筋の下ごしらえ、組立て(螺線などの組立て、結束)及び加工(鋸、ガスなどによる鉄筋の切断、屈曲、成型)などの仕事に従事する者をいう。

土工|掘削土工、根切り土工、埋設土工、コンクリート工、ミキサー工などの職種を含み、建設現場又は土木工事現場において、ある程度の技能を要し土砂の掘削、根切り、運搬の作業及び手又は機械によるコンクリート打ちの作業等高度の肉体労働に従事する者をいう。

はつり工|こわし工などの職種を含み、コンクリート、れんが等構築物の表面のはつり取り、床、壁の穴あけ及びコンクリート壊しの仕事に従事する者をいう。

左官|真壁塗工、モルタル工、プラスター塗工、漆喰塗工、人造石塗工、調剤練工、モルタル防水工などの職種を含み、土、モルタル、プラスター、漆喰、人造石などの壁材料を用いて、壁塗りなどをする仕事に従事する者をいう。

型枠大工|型枠工、金属枠取付工などの職種を含み、木製又は金属製の型枠を用い、コンクリート型枠の組立 て、取付け及び除去をする仕事に従事する者をいう。

大工|建築大工、堂宮大工、数寄屋大工、造作大工などの職種を含み、家屋、橋梁などの築造、屋内における造作などをする仕事に従事する者をいう。

建具製造工|建具職、戸・障子製造職、ガラス戸製造職、雨戸製造職、建具木工、木取工、建具組立工、建具吊込工、ほぞ付穴あけ工、建具切込工などの職種を含み、乾燥している木材を所定寸法に木取りをし、かんな、のみ等の手工具及びかんな盤、昇降盤等の木工機械を使用して加工し、くぎ及び接着剤を用いて組み立て、仕上げをし、木製の戸、障子、ふすま等の建具を製作する仕事に従事する者をいう。

出典|賃金構造基本統計調査の現行の職種解説(厚労省)

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