アーキブックコスト

現場職人の年収|建設業の賃金【2018年版】

【建設業の賃金⑯】
建設業における賃金の水準を把握する「建設業の賃金」シリーズ、今回は「現場職人」の賃金水準に焦点を当て、年齢別や企業規模別の賃金水準について年収ベースで紹介していきます。

現場職人の年収|建設業の年収2018年版

現場職人の年収は全国で442.4万円の水準!


まず、全国における現場職人の年収を性別にみてみると、男性の場合で445.0万円、一方で女性の場合では334.4万円の水準、男女の合計では約442.4万円となっています。その為、男女の年収には約110.6万円と大きな違いがあることが分かります。(下図参照)


現場職人の年収(万円)|全国


また、男女の合計における年収水準が男性の場合に近い理由として、現場職人の全体数のうち男性の占める割合が大きいことが考えられます。

年齢別では45歳-49歳が519.7万円で最も高い水準に!


全国における現場職人の年収(男性)を年齢別にみてみると、19歳以下の252.7万円から30歳-34歳の450.1万円まで5年おきに約50万円から80万円の増加と大きく増えていることが分かります。(下図参照)


現場職人の年収(万円)|年齢別(全国・男)


その後も、増加傾向で推移し45歳-49歳の519.7万円でピークを迎えます。しかしながら、50歳以降で減少する傾向にあり、50代では約480万円の水準に、さらに60歳以上では大きく落ち込み、60歳-64歳では401.5万円の水準まで減少しています。

企業規模別では1000人以上の企業が601.9万円と最も高い水準に!


全国における現場職人の年収(男性)を企業規模別にみてみると、1000人以上の企業の場合で601.9万円と最も高い水準に、続いて100人-999人の企業の場合で415.5万円、そして10人-99人の企業では415.5万円となりました。(下図参照)


現場職人の年収(万円)|企業規模別(全国・男)


企業規模・年齢別でみた現場職人の年収は!?


①1000人以上の企業における年齢別年収水準のピークは約784万円!
1000人以上の企業規模で現場職人の年収(男性)を年齢別にみてみると、19歳以下の269.1万円から40歳-44歳の768.1万円まで5年おきに約50万円から150万円の増加と大きく増えていることが読み取れます。(下図参照)


現場職人の年収(万円)|年齢別(全国・男)<企業規模|1000人以上>


その後、若干増加して45歳-49歳までは概ね横ばいで推移した後、50歳-54歳で一度697.1万円の水準まで落ち込みますが、55歳-59歳の784.2万円でピークを迎えています。また、60歳以上では非常に大きく減少する傾向となっており、60歳-64歳では452.9万円の水準まで落ち込んでいます。

②100人-999人の企業における年齢別年収水準のピークは約654万円!
100人-999人の企業規模で現場職人の年収(男性)を年齢別にみてみると、19歳以下の259.1万円から35歳-39歳の586.9万円まで5歳おきに約50万円から100万円増えていることが読み取れます。(下図参照)


現場職人の年収(万円)|年齢別(全国・男)<企業規模|1〜999人>


その後、現場職人の年収(男性)は45歳-49歳までに5歳刻みで概ね35万円程度増加し、45歳-49歳の653.5万円でピークとなっています。また、1000人以上の企業規模の場合と同様に、60歳以上で大きく減少する傾向となっており、60歳-64歳では470.7万円の水準まで落ち込んでいます。

③10人-99人の企業における年齢別年収水準のピークは約470万円!
10人-99人の企業規模で現場職人の年収(男性)を年齢別にみてみると、19歳以下の250.2万円から30歳-34歳の424.4万円まで5歳おきに約50万円から60万円の増加となっていることが分かります。(下図参照)


現場職人の年収(万円)|年齢別(全国・男)<企業規模|10〜99人>


一方、40歳以上では増加傾向は沈静化し、45歳-49歳の469.9万円でピークを迎えるまで穏やかな増加傾向で推移しています。その後は、55歳-59歳の449.8万円まで概ね横ばいやや減少で推移しますが、やはり60歳以上で大きく減少する傾向となっており、60歳-64歳では300万円台の水準まで落ち込んでいることが読み取れます。

全国の現場職人の生涯年収は2億4138万円に!


企業規模別に現場職人(男性)の生涯年収を試算した結果、1000人以上の企業規模の場合で3億1909万円と最も高い水準に、続いて100-999人の企業の場合で2億9282万円、そして10-99人の企業では2億2680万円となりました。なお、全体では2億4138万円となっています。(下図参照)


現場職人の年収(万円)|企業規模別(全国・男)


以上のように、今回は「建設業の賃金」シリーズとして、現場職人の賃金水準について年収をベースに年齢別や企業規模別の観点から紹介しました。

建設業の年収相場2019年版TOPへ戻る

【データ・用語の説明】
①データは賃金構造基本統計調査(厚労省)における「生産労働者(建設業)」に基づく。

②用語の説明
生産労働者|建設現場で直接建設作業に従事する労働者。生産部門で労働するものであっても、事務員、技術員及び主として監督的業務に従事する職長、組長等は含まない。
出典|賃金構造基本統計調査で使用されている主な用語の説明(厚労省)

無料レポートダウンロード

「建設業の賃金」はこちらから↓
・建設業年収ランキング2018年版
・一級建築士の年収
・大工の年収
・とび工の年収
・土工の年収
・鉄筋工の年収
・型枠大工の年収
・鉄工の年収
・溶接工の年収
・板金工の年収
・左官の年収
・電気工の年収
・配管工
・管理者・事務員・技術者の年収(男性編)
・管理者・事務員・技術者の年収(女性編)
・現場職人の年収

「関連記事-働き方改革が建設業に与える影響」はこちらから↓
(1)2018年現在の状況を整理
(2)工期や建設費への影響
(3)週休二日へ向けた具体的な取り組み

「関連記事-建設業界の人手不足の現状と対策」はこちらから↓
(1)現在までの状況
(2)人手不足の根本的な要因
(3)就労先として人気を得るには
(4)新たな発想で人手不足を解消する

「関連記事-建設業の社会保険未加入問題」はこちらから↓
(1)現在の状況と問題の背景
(2)ガイドライン改訂の影響と今後の予測

「関連記事-人手不足の深刻化が進む建設業における外国人技能実習生活用の実態」はこちらから↓
(1)外国人技能実習生ニーズの現状
(2)実習生の採用から受け入れ
(3)採用のメリットとデメリット

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

記事を気に入ったらシェア!

合わせて読みたい

オススメの最新記事

この記事と同じカテゴリの質問


アーキブックコスト

コラムカテゴリ

カテゴリー

専門家の種類

建物用途

資格

課題解決

サイトニュース

2016.7.19
「アーキブック」をリリースしました。