工事費とは｜建設用語集
【工事費】
「工事費」という用語には建築費と同様、明確な定義が存在しない。
「工事費」の意味合いは大きく「価格（Price）」「費用(Cost)」「水準(price/cost level)」の３つに分類される。
「価格」を指す場合の「工事費」は「特定の建設工事における発注者と請負業者（建設業者）との間で取り決められる請負契約価格」を意味するのが一般的で工事の種別によって建築工事費や土木工事費と呼ばれる。
この場合における「工事費」は大きくは、建物を建てるのに必要となる資材とそれらを取り付けたりする労務手間などに係る直接工事費と、建物を建てる行為そのものには直接的に関係しないが現場事務所や仮囲い、工事用の電力給排水設備、現場の管理、建設会社の利益などを含む共通費 、これらに消費税を加えて構成される。（下図参照）
「費用」を指す場合の「工事費」は「特定の建設工事における請負業者（建設業者）の工事原価」を意味する一方、一つの建設工事における各種詳細な工事の金額を指す場合も多い。
「水準」を指す場合の「工事費」は「特定の建設市場における価格や費用の水準」を意味するのが一般的。地域や施設用途などの前提条件に基づいた金額で示される場合もあれば、建築費指数などのように指数で示される場合もある。
建築費という用語が特定の条件に基づいた建物に対して用いられる総称であるのに対して、「工事費」は建築工事や設備工事、土木工事、さらには個々の詳細な工事における金額まで様々な大きさと範囲を包括して用いられている。
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