ゼネコンの時価総額ランキング|ゼネコンランキング【2020年版】
【ゼネコン大手21社の時価総額ランキング|2020年版】
国内の主要なゼネコンの状況を業績などから把握する「ゼネコンの状況」シリーズ、今回はゼネコン大手21社の時価総額ランキングについて2020年7月末時点における各社の時価総額をベースに紹介します。
一般的にゼネコンは会社規模で分類されることを踏まえて、今回は下記に示す観点より具体的に紹介していきます。
- 1. ゼネコン大手21社の時価総額ランキング
- 2. スーパーゼネコンの時価総額ランキング
- 3. 準大手ゼネコンの時価総額ランキング
- 4. 中堅ゼネコンの時価総額ランキング
- 5. ゼネコン規模別の時価総額比較
- 参考|データ一覧
1. ゼネコン大手21社の時価総額ランキング
まず、ゼネコン大手21社で見た場合、時価総額の水準が最も高くなったゼネコンは大成建設で8128億円となりました。また、大林組、鹿島建設、清水建設がそれぞれ6768億円、6111億円、5961億円と続いています。(下図参照)
一方、最も時価総額の水準が低くなったゼネコンは飛島建設の193億円、続いて錢高組、鉄建建設、淺沼組が282億円、294億円、313億円と、上位ゼネコンとは20倍以上も規模の違いがあることが読み取れます。なお、21社における平均は2074億円でありました。
2. スーパーゼネコンの時価総額ランキング
次に、スーパーゼネコン4社で見た場合、最も時価総額が大きいゼネコンは大成建設で8128億円となりました。そして、大林組、鹿島建設、清水建設がそれぞれ6768億円、6111億円、5961億円と大成建設に続いています。(下図参照)
また、大成建設と大林組では時価総額の差が2100億円と、同じスーパーゼネコンであっても違いがあることが読み取れます。なお、スーパーゼネコン4社における時価総額の平均は6742億円となっており、この水準は概ね鹿島建設と同等の水準であることが分かります。
3. 準大手ゼネコンの時価総額ランキング
準大手ゼネコン9社における時価総額を見てみると、長谷工コーポレーションが3739億円と時価総額の水準が最も高い準大手ゼネコンとなりました。戸田建設、五洋建設、前田建設工業がそれぞれ2171億円、1579億円、1393億円と続いていますが、長谷工コーポレーションの水準が、2番目に高い戸田建設の水準を大きく上回る水準にあることが分かります。(下図参照)
一方、時価総額の水準が最も低くなった準大手ゼネコンは東急建設で530億円となり、三井住友建設、西松建設、安藤ハザマが664億円、1083億円、1126億円と続いています。なお、準大手ゼネコンにおける平均は約1490億円と、五洋建設と前田建設工業の間の水準であることが分かります。
4. 中堅ゼネコンの時価総額ランキング
さらに、中堅ゼネコン8社における時価総額を見てみると、その水準が最も高くなったゼネコンは奥村組で992億円でした。そして大豊建設、東亜建設工業、東洋建設が416億円、346億円、345億円と続いています。これより、奥村組の時価総額は中堅ゼネコンの中でも顕著に大きく、2番目に高い水準にある大豊建設と比較して2倍以上にもなっていることが分かります。(下図参照)
一方、時価総額の水準が最も低くなった中堅ゼネコンは飛島建設で193億円となりました。そして、錢高組、鉄建建設、淺沼組が282億円、294億円、313億円と続いています。なお、中堅ゼネコンにおける平均は約398億円と、2番目に高い水準にある大豊建設に近い水準に位置していますが、これは突出して高い水準にある奥村組の水準が中堅ゼネコン8社の平均を大きく引き上げた為であると読み取れます。
5. ゼネコン規模別の時価総額比較
ここで、ゼネコン規模別の観点から時価総額について比較してみると、スーパーゼネコン4社の平均は6742億円、準大手ゼネコン9社の平均は1490億円、中堅ゼネコン8社の平均は398億円となりました。これより、平均的な時価総額の観点より見たスーパーゼネコンの規模は準大手ゼネコンに対して約4.5倍、中堅ゼネコンに対しては約17.0倍の大きさとなっていることが読み取れます。(下図参照)
同様の観点で準大手ゼネコンは中堅ゼネコンに対して約3.7倍の大きさとなっています。なお、準大手・中堅ゼネコン17社、大手ゼネコン21社における平均はそれぞれ976億円、2074億円でした。
参考|データ一覧
最後に、今回対象としたゼネコン大手21社と採用されたデータについて、参考として一覧表で以下に紹介します。
【対象としたゼネコン大手21社】
ゼネコン規模 | 会社名 |
スーパーゼネコン | 清水建設 大成建設 大林組 鹿島建設 |
準大手ゼネコン | 五洋建設 長谷工コーポレーション 戸田建設 熊谷組 前田建設工業 西松建設 三井住友建設 安藤ハザマ 東急建設 |
中堅ゼネコン | 奥村組 鉄建建設 東洋建設 東亜建設工業 淺沼組 飛島建設 錢高組 大豊建設 |
【ゼネコン大手21社の時価総額ランキング|データ一覧】
会社名 | 時価総額 | ゼネコン規模 |
---|---|---|
大成建設 | 8128億円 | スーパーゼネコン |
大林組 | 6768億円 | スーパーゼネコン |
鹿島建設 | 6111億円 | スーパーゼネコン |
清水建設 | 5961億円 | スーパーゼネコン |
長谷工コーポレーション | 3739億円 | 準大手ゼネコン |
戸田建設 | 2171億円 | 準大手ゼネコン |
五洋建設 | 1579億円 | 準大手ゼネコン |
前田建設工業 | 1393億円 | 準大手ゼネコン |
熊谷組 | 1127億円 | 準大手ゼネコン |
安藤ハザマ | 1126億円 | 準大手ゼネコン |
西松建設 | 1083億円 | 準大手ゼネコン |
奥村組 | 992億円 | 中堅ゼネコン |
三井住友建設 | 664億円 | 準大手ゼネコン |
東急建設 | 530億円 | 準大手ゼネコン |
大豊建設 | 416億円 | 中堅ゼネコン |
東亜建設工業 | 346億円 | 中堅ゼネコン |
東洋建設 | 345億円 | 中堅ゼネコン |
淺沼組 | 313億円 | 中堅ゼネコン |
鉄建建設 | 294億円 | 中堅ゼネコン |
錢高組 | 282億円 | 中堅ゼネコン |
飛島建設 | 193億円 | 中堅ゼネコン |
スーパーゼネコン4社平均 | 6742億円 | スーパーゼネコン4社 |
準大手ゼネコン9社平均 | 1490億円 | 準大手ゼネコン9社 |
中堅ゼネコン8社平均 | 398億円 | 中堅ゼネコン8社 |
準大手・中堅ゼネコン17社平均 | 976億円 | 準大手・中堅ゼネコン17社 |
ゼネコン大手21社平均 | 2074億円 | ゼネコン大手21社 |
以上のように、今回は「ゼネコンの状況」シリーズとして、国内の主要なゼネコン大手21社の時価総額ランキングについて紹介しました。
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