ゼネコンの営業利益ランキング|ゼネコンランキング【2022年版】
【ゼネコン大手23社の営業利益ランキング|2022年版】
国内の主要なゼネコンの状況を業績などから把握する「ゼネコンの状況」シリーズ、今回はゼネコン大手23社の営業利益ランキングについて2022年3月期決算における各社の営業利益をベースに紹介します。
一般的にゼネコンは会社規模で分類されることを踏まえて、今回は下記に示す観点より具体的に紹介していきます。
- 1. ゼネコン大手23社の営業利益ランキング
- 2. スーパーゼネコンの営業利益ランキング
- 3. 準大手ゼネコンの営業利益ランキング
- 4. 中堅ゼネコンの営業利益ランキング
- 5. ゼネコン規模別の営業利益比較
- 参考|データ一覧
1. ゼネコン大手23社の営業利益ランキング
まず、ゼネコン大手23社で見た場合、鹿島建設が811億円と営業利益の水準が最も高いゼネコンとなりました。また、大成建設、長谷工コーポレーション、清水建設がそれぞれ753億円、563億円、349億円と鹿島建設に続いています。(下図参照)
一方、営業利益の水準が最も低くなったゼネコンは三井住友建設の-116億円、続いて東急建設、錢高組、飛島建設が-69億円、23億円、38億円と上位ゼネコンとは1000億円程度の違いになっていることが読み取れます。なお、23社における平均は201億円となっています。
2. スーパーゼネコンの営業利益ランキング
次に、スーパーゼネコン5社で見た場合、鹿島建設が811億円と営業利益の水準が最も高いスーパーゼネコンとなりました。そして、大成建設、清水組、竹中工務店、大林組がそれぞれ753億円、349億円、344億円、44億円と続いています。(下図参照)
また、鹿島建設と大林組では営業利益の差が約750億円と、同じスーパーゼネコンでもあっても、その水準に概ね18倍以上の大きな違いがあることが読み取れます。なお、スーパーゼネコン5社の平均は460億円と、大成建設と清水建設の間の水準となっていることが分かります。
3. 準大手ゼネコンの営業利益ランキング
準大手ゼネコン10社における営業利益を見てみると、長谷工コーポレーションが563億円と営業利益の水準が最も高い準大手ゼネコンとなりました。そして、前田建設工業、安藤ハザマ、西松建設、戸田建設がそれぞれ273億円、241億円、239億円、225億円と続いていますが準大手ゼネコン10社の中では長谷工コーポレーションの水準が頭一つ抜けた高い水準となっていることが分かります。(下図参照)
一方、営業利益の水準が最も低くなった準大手ゼネコンは三井住友建設の-116億円で、東急建設、フジタ、五洋建設、熊谷組が-69億円、132億円、133億円、178億円と続いています。なお、準大手ゼネコンにおける平均は約180億円で戸田建設と熊谷組の間に位置していることが読み取れます。
4. 中堅ゼネコンの営業利益ランキング
さらに、中堅ゼネコン8社における営業利益を見てみると、営業利益の水準が最も高くなったゼネコンは奥村組で125億円でした。そして、東亜建設工業、東洋建設、大豊建設が87億円、85億円、59億円と続いています。(下図参照)
一方、営業利益の水準が最も低くなった中堅ゼネコンは、錢高組で23億円となりました。また、飛島建設、鉄建建設、淺沼組が38億円、46億円、50億円と続いています。なお、中堅ゼネコンにおける平均は約64億円で、この水準は東洋建設と大豊建設の間にあることが分かります。
5. ゼネコン規模別の営業利益比較
ここで、ゼネコン規模別の観点から営業利益について比較してみると、スーパーゼネコン5社の平均は460億円、準大手ゼネコン10社の平均は180億円、中堅ゼネコン8社の平均は64億円となりました。これより、平均的な営業利益の観点より見たスーパーゼネコンの規模は準大手ゼネコンに対して約2.6倍、中堅ゼネコンに対しては約7.2倍の大きさであることが読み取れます。(下図参照)
同様の観点で準大手ゼネコンは中堅ゼネコンに対して約2.8倍の規模となっています。また、準大手・中堅ゼネコン18社、大手ゼネコン23社における平均の営業利益はそれぞれ128億円、201億円でした。
参考|データ一覧
最後に、今回対象としたゼネコン大手23社と採用されたデータについて、参考として一覧表で以下に紹介します。
【対象としたゼネコン大手23社】
ゼネコン規模 | 会社名 |
スーパーゼネコン | 清水建設 大成建設 大林組 鹿島建設 竹中工務店 |
準大手ゼネコン | 五洋建設 長谷工コーポレーション 戸田建設 熊谷組 前田建設工業 西松建設 三井住友建設 安藤ハザマ 東急建設 フジタ |
中堅ゼネコン | 奥村組 鉄建建設 東洋建設 東亜建設工業 淺沼組 飛島建設 錢高組 大豊建設 |
【ゼネコン大手23社の営業利益ランキング|データ一覧】
会社名 | 営業利益(単独) | ゼネコン規模 |
---|---|---|
鹿島建設 | 811億円 | スーパーゼネコン |
大成建設 | 753億円 | スーパーゼネコン |
長谷工コーポレーション | 563億円 | 準大手ゼネコン |
清水建設 | 349億円 | スーパーゼネコン |
竹中工務店 | 344億円 | スーパーゼネコン |
前田建設工業 | 273億円 | 準大手ゼネコン |
安藤ハザマ | 241億円 | 準大手ゼネコン |
西松建設 | 239億円 | 準大手ゼネコン |
戸田建設 | 225億円 | 準大手ゼネコン |
熊谷組 | 178億円 | 準大手ゼネコン |
五洋建設 | 133億円 | 準大手ゼネコン |
フジタ | 132億円 | 準大手ゼネコン |
奥村組 | 125億円 | 中堅ゼネコン |
東亜建設工業 | 87億円 | 中堅ゼネコン |
東洋建設 | 85億円 | 中堅ゼネコン |
大豊建設 | 59億円 | 中堅ゼネコン |
淺沼組 | 50億円 | 中堅ゼネコン |
鉄建建設 | 46億円 | 中堅ゼネコン |
大林組 | 44億円 | スーパーゼネコン |
飛島建設 | 38億円 | 中堅ゼネコン |
錢高組 | 23億円 | 中堅ゼネコン |
東急建設 | -69億円 | 準大手ゼネコン |
三井住友建設 | -116億円 | 準大手ゼネコン |
スーパーゼネコン5社平均 | 460億円 | スーパーゼネコン5社 |
準大手ゼネコン10社平均 | 180億円 | 準大手ゼネコン10社 |
中堅ゼネコン8社平均 | 64億円 | 中堅ゼネコン8社 |
準大手・中堅ゼネコン18社平均 | 128億円 | 準大手・中堅ゼネコン18社 |
ゼネコン大手23社平均 | 201億円 | ゼネコン大手23社 |
注)値は「単独」に基づく。
以上のように、今回は「ゼネコンの状況」シリーズとして、国内の主要なゼネコン大手23社の営業利益ランキングについて紹介しました。
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