ゼネコンの営業利益率ランキング｜ゼネコンランキング【2022年版】
【ゼネコン大手23社の営業利益率ランキング｜2022年版】
国内の主要なゼネコンの状況を業績などから把握する「ゼネコンの状況」シリーズ、今回はゼネコン大手23社の営業利益率ランキングについて2022年3月期決算における各社の営業利益率をベースに紹介します。
一般的にゼネコンは会社規模で分類されることを踏まえて、今回は下記に示す観点より具体的に紹介していきます。
- 1. ゼネコン大手23社の営業利益率ランキング
- 2. スーパーゼネコンの営業利益率ランキング
- 3. 準大手ゼネコンの営業利益率ランキング
- 4. 中堅ゼネコンの営業利益率ランキング
- 5. ゼネコン規模別の営業利益率比較
- 参考｜データ一覧
1. ゼネコン大手23社の営業利益率ランキング
まず、ゼネコン大手23社で見た場合、長谷工コーポレーションが8.9%と営業利益率の水準が最も高いゼネコンとなりました。また、安藤ハザマが7.6%、西松建設と前田建設工業が7.5%と長谷工コーポレーションに続いています。（下図参照）
一方、最も営業利益率の低いゼネコンとなったのは三井住友建設の－3.8%で、東急建設、大林組、錢高組がそれぞれ－2.8%、0.3%、2.3%と続いていることが読み取れます。なお、23社における平均は4.1%となっています。
2. スーパーゼネコンの営業利益率ランキング
次に、スーパーゼネコン5社で見た場合、鹿島建設が6.5%と営業利益率の水準が最も高いスーパーゼネコンとなりました。そして大成建設、竹中工務店、清水建設、大林組がそれぞれ6.2%、3.5%、2.7%、0.3%と続いています。（下図参照）
また、同じスーパーゼネコンであっても、鹿島建設と大林組では営業利益率の差が6.0%以上となっていることが分かります。なお、スーパーゼネコン5社の平均は3.8%となっており、この水準は大成建設と竹中工務店との間に位置する水準であることが分かります。
3. 準大手ゼネコンの営業利益率ランキング
準大手ゼネコン10社における営業利益率を見てみると、長谷工コーポレーションが8.9%と営業利益率の水準が最も高い準大手ゼネコンとなりました。安藤ハザマ、西松建設、前田建設工業、熊谷組がそれぞれ7.6%、7.5%、7.5%、5.4%と続いています。（下図参照）
一方、営業利益率の水準が最も低くなった準大手ゼネコンは三井住友建設で－3.8%となり、東急建設、五洋建設、フジタ、戸田建設が－2.8%、3.1%、3.1%、5.0%と続いています。なお、準大手ゼネコンにおける平均は約4.7%と、戸田建設とフジタの間の水準にあることが読み取れます。
4. 中堅ゼネコンの営業利益率ランキング
さらに、中堅ゼネコン8社における営業利益率を見てみると、営業利益率の水準が最も高くなったゼネコンは東洋建設で6.2%でした。そして、奥村組、大豊建設、東亜建設工業が5.3%、5.0%、4.1%と続いています。（下図参照）
一方、営業利益率の水準が最も低くなった中堅ゼネコンは錢高組で2.3%となりました。そして、鉄建建設、飛島建設、淺沼組が3.1%、3.6%、3.7%と続いています。なお、中堅ゼネコンにおける平均は約4.3%と、大豊建設と東亜建設工業の間に位置する水準となっていることが分かります。
5. ゼネコン規模別の営業利益率比較
ここで、ゼネコン規模別の観点から営業利益率について比較してみると、スーパーゼネコン5社の平均は3.8%、準大手ゼネコン10社の平均は4.7%、中堅ゼネコン8社の平均は4.3%となりました。（下図参照）
これより、準大手ゼネコン10社が最も営業利益率が高いゼネコン規模となり、続いて中堅ゼネコン8社、そしてスーパーゼネコン5社は最も営業利益率の低いゼネコン規模となっていることが分かります。なお、準大手・中堅ゼネコン18社、大手ゼネコン23社における平均はそれぞれ4.6%、4.1%でした。
参考｜データ一覧
最後に、今回対象としたゼネコン大手23社と採用されたデータについて、参考として一覧表で以下に紹介します。
【対象としたゼネコン大手23社】
| ゼネコン規模 | 会社名 |
| スーパーゼネコン | 清水建設 大成建設 大林組 鹿島建設 竹中工務店 |
| 準大手ゼネコン | 五洋建設 長谷工コーポレーション 戸田建設 熊谷組 前田建設工業 西松建設 三井住友建設 安藤ハザマ 東急建設 フジタ |
| 中堅ゼネコン | 奥村組 鉄建建設 東洋建設 東亜建設工業 淺沼組 飛島建設 錢高組 大豊建設 |
【ゼネコン大手23社の営業利益率ランキング｜データ一覧】
| 会社名 | 営業利益率（単独） | ゼネコン規模 |
|---|---|---|
| 長谷工コーポレーション | 8.9% | 準大手ゼネコン |
| 安藤ハザマ | 7.6% | 準大手ゼネコン |
| 西松建設 | 7.5% | 準大手ゼネコン |
| 前田建設工業 | 7.5% | 準大手ゼネコン |
| 鹿島建設 | 6.5% | スーパーゼネコン |
| 東洋建設 | 6.2% | 中堅ゼネコン |
| 大成建設 | 6.2% | スーパーゼネコン |
| 熊谷組 | 5.4% | 準大手ゼネコン |
| 奥村組 | 5.3% | 中堅ゼネコン |
| 戸田建設 | 5.0% | 準大手ゼネコン |
| 大豊建設 | 5.0% | 中堅ゼネコン |
| 東亜建設工業 | 4.1% | 中堅ゼネコン |
| 淺沼組 | 3.7% | 中堅ゼネコン |
| 飛島建設 | 3.6% | 中堅ゼネコン |
| 竹中工務店 | 3.5% | スーパーゼネコン |
| フジタ | 3.1% | 準大手ゼネコン |
| 鉄建建設 | 3.1% | 中堅ゼネコン |
| 五洋建設 | 3.1% | 準大手ゼネコン |
| 清水建設 | 2.7% | スーパーゼネコン |
| 錢高組 | 2.3% | 中堅ゼネコン |
| 大林組 | 0.3% | スーパーゼネコン |
| 東急建設 | -2.8% | 準大手ゼネコン |
| 三井住友建設 | -3.8% | 準大手ゼネコン |
| スーパーゼネコン5社平均 | 3.8% | スーパーゼネコン5社 |
| 準大手ゼネコン10社平均 | 4.7% | 準大手ゼネコン10社 |
| 中堅ゼネコン8社平均 | 4.3% | 中堅ゼネコン8社 |
| 準大手・中堅ゼネコン18社平均 | 4.6% | 準大手・中堅ゼネコン18社 |
| ゼネコン大手23社平均 | 4.1% | ゼネコン大手23社 |
注）値は「単独」に基づく。
以上のように、今回は「ゼネコンの状況」シリーズとして、国内の主要なゼネコン大手23社の営業利益率ランキングについて紹介しました。
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